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コラム&レビュー

クルマのまわりで:道路特定財源いよいよ

 
 道路特定財源、安部政権はいよいよ強行突破するみたいだ。

 しばらく前までは重量税部分のみ、みたな話もあったけど、いつの間にやら揮発油税もしっかり対象になっているじゃないか。だいたい、一般財源化と言っても一体何に使うのかサッパリ分からない。何がどれだけ補完されるのか? 例によって、うやむやのうちにどこかへ消えてゆくんだろう。

 しかも、自民党の中には地方の声を配慮して、余剰金から各都道府県に100億円ずつ「ばらまき予算」をしてはどうか、なんて案も出ているという。怒りを通り越して唖然とするしかない。

 僕は別のコラムで、自動車を生業とする雑誌メディアや評論家は、この問題を集中して取り上げるべきだ、それが義務だと主張してきた。けれども、ことここに至ってもそんな気配は全くない。まだ新型GT-Rどうのこうのやっている。血税を100億円ずつばらまくなんていう、前代未聞の話が出ても知らん顔でいられる”ジャーナリスト”って一体何なんだ?


 
 いくらネットが個人の発言を可能にしたと言っても、やっぱりメディアや大きな組織にはかなわない。もはや自工会や石油連盟という、現在反対表明中の団体に頼るしかないのか。強行採決するなら暫定税率分は収めない、くらいのことをやらないと、いまの政権は危機感を持たないだろう。

 日本は自動車大国、先進国ということになっている。けれども、これ程自動車行政がデタラメで、これ程自動車ジャーナリズムが欠落している大国、先進国はないんじゃないか。僕はそういうことを色々書いてきたけれど、よもやここまで酷いとは思わなかった。これはもう大人のやることじゃない。

 そりゃあ、こんなことを立法するのが一番いただけない。けれども、自らの力と機会を放棄するメディアやジャーナリストも同じくらいいただけない。もしこのまま・・・なんてこになったら僕は彼らを改めて糾弾する。徹底的に。

(06/12/06 すぎもとたかよし)

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