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今月号の月刊誌「NAVI」巻頭。編集長のコラムに飲酒運転を含めた交通事故について書かれている。原因の如何に関わらず、事故は決して他人事ではないという趣旨だ。
三菱ふそうのリコール問題でもそうだったけれど、自動車雑誌はクルマ単体のことは書いても、なぜか車社会には無関心で、わずかな記事も書こうとしない。いまなら、連日のTVニュースで報道される原油高騰や飲酒運転についてさえロクに語らない。原油高騰については、その背景を探ろうなどという意識はなく、ガソリンが高いから省燃費グッズを試しましょう、なんて雑誌がほとんどという有り様なんである。
だから「NAVI」がエライという話じゃない。言ってみれば、この編集長のコラムはごく当たり前の内容であり、いま語ることも必然のことなんである。僕が言いたいのは、なぜこれくらいのことが他の多くの雑誌でできないのかということだ。
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まさか、あそこは老舗出版社だから・・・なんて考えているワケじゃないだろう? いや、考えているのか? だとしたら本当に救いようがない。だって、ガソリンが高くて手に入らなくなったら新車インプレッションどころじゃないわけだし、飲酒による事故はクルマが凶器であることを毎日証明しているわけでしょ。自分達の飯の種が凶器になっている様を見て、何もしない何も言わないとは一体どういう了見か。
べつに一冊丸ごと飲酒運転特集にしろとは言わない(して欲しいけど)。どこかに自分達編集者、あるいは評論家達はこう考えている、という意思表示、アピールがあればいい。それがたった1ページでも冊子の品格が高まるというものだろう。
あ、もしかして、その品格も要らないってことなのか・・・?
(06/10/09 すぎもとたかよし)
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