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コラム&レビュー

クルマのまわりで:NYショー、雑感

 
 NYショーから、とりあえず3台の雑感を。

 コンセプトカーをほぼ踏襲、というのはたいてい「いい話」の表現だけど、そもそもコンセプト段階で?だったインプレッサの場合は、残念ながら逆だ。


 ダイナミック&ソリッドという発想はまったくもって正しいと僕は思うけれど、その捉え方を間違えている気がする。 たぶん、パキパキしたフロントや真っ直ぐなショルダーラインに加えて前後に流れるキャラクターラインなど、エッジの効いたラインをもってしてソリッドと言いたいんだろうけど、それは違う。もちろん、それで醸し出す勢いをダイナミックというのもまた違うし。

 そもそも、基本のプロポーションからいけない。ぼんやりしたハッチバック、リアの持ち上がりが気持ち悪いセダンとも、なぜいまこんな既視感満載の凡庸フォルムなのか? レヴォーグでも感じたスバルの飛翔感の欠如は本物かもしれない。

 ロードスター(MX-5)は、マツダの勢いが継続中であることを感じさせて面白い。



 
 先代までのRHTは便利でありつつ、構造上リアピラーが残念な形状になってしまう。じゃあフルオープンはあきらめても徹底してデザインを優先しよう、ファストバックがいやな人には他を選んでもらおう。そういう分かりやすさがいまのマツダっぽい。

 写真だけだけど、実際RFはオープンでもクローズドでも悪くない。考えてみれば「入魂」のロードスターに妙チクリンな追加仕様なんて当然ナシな選択なわけだけど、それをちゃんと形にするのはさすがだ。

 個人的なことを言ってしまうとロードスターというジャンルに興味はないけれど、これはなるほどと思わせる。

 プリウスPHVは顔の変更が大きな話題。たしかにHV版の奇抜さはないけれど、ただ、最近のトヨタの節操のない横長ランプと品のないアンダーグリルに沿っただけで、特段よくなったわけじゃない。


 リアのダブルバブル風ハッチを含め「こっちの方がカッコいい」的な声がこれからたくさん聞こえてきそうだけど、それはどうかと思う。

まあ、ここで何度か書いているとおり、新型プリウスが妙なのは前後ランプだけの話じゃないので、この程度の違いでどうこうってことじゃないと思うんである。

(16/03/24 すぎもとたかよし)

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