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事前画像を見た中でイチバンの期待だったのがこれ。
メガネモチーフのフロントランプや、フェンダーから引かれるシャープなショルダーラインなど、基本アルトと同一の表現は、まあ和田智氏のデザインかと。それでもアルトと異なるジャンルの佇まいになっているのが巧いところ。
キックアップしたグラフィックラインとリアガラス、リアランプの組み合わせがハイライトか。とくに斜めの動きを持たせたリアランプの質感と表情は「引き出しの数が違う」としか言いようがない。厚みのあるバンパーも、いい意味で日本車離れしたリアパネルを作っているし。
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ジウジアーロの思想を継承する和田氏が、初代セルボのモチーフを散らした実用車を手がけたのは興味深いところだ。妙なラインや凹凸がなくても躍動感はもとより、強い個性が出せるというお手本かもしれない。
一方、スズキのコンパクトらしく内装も簡素だけど、ドア内張りなどをはじめ、もう少しクオリティを上げた方がいいかなとは思う。プレミアムカーじゃないけれど、アルトとは違うわけだし。それと、エンジンはマイルドハイブリッドだけじゃなく、ストロング版か、もしくは発表済みの小排気量ダーボが欲しいかな。
個人的なことを言えばSUV趣味はないし、1595ミリの高さも要らない。そういう意味では、次期スイフトもこの路線だといいな、なんて思ったりするんである。
(15/11/03 すぎもとたかよし)
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