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サラリーマンの夏休みを利用して、名古屋博物館見学ツーリングをしてきました。
初日は早朝に中央道を出発、圏央道を経由して東名高速へ。この圏央道と東名をつなぐ海老名JCTは設計の甘さが各方面から指摘されてますが、土日でもない普通の平日の下り方面でも渋滞するっていうのは確かにどうなんだろうと思うところです。
東名を2時間半ほど走って浜松ICで下り、目指すはスズキ歴史館です。
本社正門前にある歴史館ですが、そもそも本社がICから結構離れているんですね。愛車ジェミニにはナビがついておらず、近くまで来て迷ったこともあり、そこそこ時間がかかってしまいました。
博物館じゃなく歴史館と称するとおり、ここは創業からの会社発展の流れを追う展示になっています。上階の3Fがその過程となっていて、トヨタと同様紡織から始まったスズキらしく、織り機の技術展示もかなりのスペースをとっていました。
スズライトというコンパクトカーから始まる四輪乗用車の歴史は、あらためてスズキらしいと思えます。軽量で使いやすさを狙った商品企画は、たとえばアルトのように現在でも基本は同じですし。
その初代アルトの展示ブースには、テレ東「ガイアの夜明け」風の開発ビデオが流されているのも、何ていうかいかにも「中小企業ノリ」なスズキらしいところ。さらに初代ワゴンRなど、イヤーカー受賞車には記念品や賞状なども一緒に飾られてあって、これまた「らしい」です。
クルマの展示は二輪車とともに1フロアにギュッとまとめた感じで、それ程広いスペースではありません。その中で、個人的にはフロンテクーペやセルボといった名車もよかったですが、2代目アルトの小林麻美バージョンに別な意味でグッと来ましたね。よりによってこれを展示するか、なんて。
2Fはデザインからライン完成までの四輪車の開発の流れと、とりわけインドで強いスズキならではの世界拠点の紹介など。この辺は社会科見学の子供たちに好評な内容です。このフロアでは、キザシの試作車ボディに多くの開発メンバーが記念のサインをした展示が印象に残っています。キザシだけでも珍しいのに、その試作車ですからね。
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午後になってから再び東名高速にのって名古屋へ移動。栄など繁華街を散策し、夕食は名物「矢場とん」の味噌カツ定食をいただいて就寝です。
で、2日目はトヨタ博物館へ。
朝食にコメダ珈琲の定番、小倉あんトーストをいただいてから、都市高速で長久手を目指します。まあ、夏休みとはいえ平日ですからそれほどの混雑ではありません。
トヨタ博物館はもう皆さんよくご存知でしょうから、いまさらな話は端折ります。僕も2回目ですが、あらためてここは世界と日本のクルマの発展を展示したものであって、トヨタ車の発展じゃないという点がユニークですね。
もちろん、最初のAA型をはじめ、クラウン、パブリカ、コロナ、カローラといった流れは網羅していますけど、やろうと思えばトヨタ車だけで1フロアを占めるのは十分可能なのに、そういう主旨にしなかったのが見識でしょうか。
トヨタがこういう展示をやってくれれば、他のメーカーは自社のクルマを並べた施設を作れるわけで、ホンダもマツダもスバルもそうなっています。あとは日産がヘリテッジコレクションなどと倉庫での保管に甘んじないで、しっかり日産の歩みを伝える展示を行って欲しいと思います。ま、いまの日産ならコレクションホールを作るとしても、もしかしたら海外かもしれないですけど。
あ、今回は新館が初めての見学でしたね。ここは近代のニッポン文化をテーマにした展示でかなり興味深いものでした。新聞広告やファッション、音楽に玩具など、できれば山田五郎氏などサブカル系文化人?にガイドをお願いしたい内容でしたね。こういう展示ができるのもトヨタの余力でしょうか。
見学後は、ツーリング時には必須の「美味しい珈琲」を求め、博物館近くの藤が丘にある「コモン」へ。ここは珈琲豆屋さんですが、試飲もできるとのことで訪問しました。これが大当たりで、まさに自分好みの焙煎具合でした。こういう出会いは貴重です。
帰りは東海環状を経由し、今度は中央道で東京を目指しました。
全行程約900キロ。燃費はエアコン全開ということでリッター約15キロといったところ。31万キロオーバーのジェミニは、エンジンオイルや冷却水の減りもなく、今回も頑張ってくれました。
(15/08/22 すぎもとたかよし)
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