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たしかにスバルはもともとマニアックなメーカーだったけれど、こういうマイナーチェンジは本当に大したもんだと思う。
とくに感心することはふたつあって、ひとつはメカニズムの見直し。エンジンの改良はターボチャージャーの形状からカムのプロファイルに至るという本格派だし、ボディの補強など剛性のアップもかなりと聞く。そして目玉のSI-DRIVEは全くの新機構ときている。
何がスゴイかって、モデル途中でこういう技術を惜しまず投入するという発想なんである。だって、日本車の場合はたいていフルモデルチェンジまでとっておくでしょ、こういうことは。
それからもうひとつはエクステリアの見直し。
ビッグマイナーなんて言葉があるように、最近はわりと大幅な造形の変更は珍しくなくなった。最近では日産のプレサージュがエラいことになっているし。
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で、レガシィの何に感心するかっていうと、実際はAピラーから前が全て新形状になって相応に印象を変えているのに、全体的には従来のイメージがちゃんと残っていることで、このバランス感覚が実に巧い。それこそプレサージュが変化のための変更なら、レガシィは熟成のための変更というべきか。ま、インプレッサという悪い見本が身内にあったりもするんだけどね・・・。
こうした内容の濃い、いわば欧州車的な変更は大いに、そして素直に歓迎したいと思う。ただし、一番大切なことは、スバルがいたずらにモデル数を増やさず、少数精鋭の商品構成を行っているからこそこうした質の高い変更が可能だということで、そこを評価しなくちゃいけないと僕は思う。
(06/06/03 すぎもとたかよし)
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