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富士スピードウェイで行われた旧車イベントに行ってきました。
これは雑誌『ハチマルヒーロー』主催のイベントで、名前のとおり80年代のネオ・クラシックを対象にしたもの。何といっても僕自身がハチマルオーナーなので、ちょっと参加してみようかと思った次第です。
雨の予報とおり、御殿場に向かう高速では結構な降り方でしたが、イベントが始まる10時頃には幸運にも雨はやみ、会場のメインスタンド裏駐車場は、一時晴れ間ものぞく天候となりました。
300〜400台ほど?並んだハチマルは、たとえばR30スカイラインや70系マークII、そしてハチロクなどが多く見られますが、この年代のクルマの傾向として何らかのモディファイが施されている車両がほとんど。しかも、改造はしながらキレイに仕上げるというのが“流行り”のようです。
しかし、完全ノーマル派の自分として気になったのは、そういうクルマたちの中に隠れるように置かれたオリジナル状態のハチマル。そんな数台をちょこっと紹介します。
まず、今回イチバンの収穫はN12パルサー。ディーラーの倉庫の中で眠っていたのを偶然オーナーさんが目にし、交渉の末、何と8000円で譲ってもらったそうです。
買い取ってナンバーをとったばかりということで、状態はその保管時のまま。とくにピカピカということじゃないですが、それでも年式を考えればかなりのもの。
それにしても、直線基調のシンプルなラインと広いグラスエリアは、80年代前半ならではの風景。ピラーの細さが70年代までのクラシック世代の名残でしょうか。この代はアルファロメオとの協業から「ミラノ」なんてグレードがありましたっけ。グリーンのイメージカラーが懐かしいです。
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一方、60系のセリカは完璧な仕上がり具合でした。3年ほど前に購入した際はそれなりに痛んでいたそうですが、行きつけの工場で外装を仕上げたとか。何でもオーナーさんはセリカXXもお持ちだそうで、そのときお世話になった工場がよかったらしいです。
30代前半と若いオーナーさんですが、小学生の頃に観た刑事ドラマにこのセリカがパトカーで登場していたらしく、そのときから必ず手に入れると決めていたそう。中学生の時に、将来に備えてディーラーでシフトノブを買っておいたっていうんですから、もう本気です。
クリーニングだけという室内もかなりいい状態。淡いブルーのバケットシートもキレイになっていますが、こういうブルーの内装なんてうのもこの時代の豊かなところでしたね。1車種でブルー、エンジ、グレーの3色内装とか。
3台目は90系カローラです。程度がいいなと近寄ると、フロントガラスに「売ります」の貼り紙が。お値段は38万円。話を聞いてみると、2オーナー目として静岡で使っていたところ、このたび東京へ転勤となって手放すことになったとか。
それにしてもこのカローラ、何と走行は2万キロちょっとです。前オーナーは年輩の方でほとんど乗ってなかったそう。外装はオリジナル塗装のままですが、まったく不満なしの状態。おそらく街のコーティング店に出すだけでほぼ完璧になるでしょう。
で、内装がまた素晴らしい。先の話ではないですが、当時のトヨタお得意のエンジ色インテリアはピカピカです。同系色のモケットシートもほとんどヘタりや退色すらない。さすが走行2万キロ。
これならオークションに出せば入札間違いないと思えますが、オーナーさん曰く「ちゃんと顔を見て、本当に好きな人に買ってもらいたい」そうです。
さて、僕もジェミニには結構なこだわりや愛着を持っているつもりですが、いやはやとんでもないですね。上には上というか、世の中広いです。
今月は、後半にもうひとつ旧車イベントに参加する予定です。ハチマルとはまた趣旨の異なったものなので、次回も新たな発見と出会いがあるかもしれないですね。
(14/11/09 すぎもとたかよし)
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