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コラム&レビュー

■クルマのまわりで〜頑張れ!フィアット

どうしたフィアット
 フィアットがおかしい。
 とりわけイタリア国内販売がよろしくなく、ついにアメリカ資本を受け入れる事態になったわけだけど、それでも未だ先が見えてこないんである。その国内販売状況が下り坂になってしまったのは、輸入車の魅力が増したこともあるんだろうけど、同時にフィアット車自体の魅力が薄らいだとも言われる。
 原因は諸説あるものの、ここ数年社内のデザインスタジオで生み出されたエクステリアデザインに問題ありというのがもっぱらの声だ。

いつからこうなった?
 いや、言われてみればさもありなん。ウーノやティーポに始まり、比較的最近の初代プントなどは実用的かつ普遍的な美しさを持っていたし、クーペフィアットのような革新的モデルやバルケッタみたいに魅力的な作品もあった。実際、去年訪れたイタリアでは街中のクルマの半分以上が初代プントじゃないかと思わせる光景だったんである。けれども、それ以降の作品にはそういった何らかのインパクトがほとんど感じられないではないか。
 まず、そのプントにしてもほぼ初代の焼き直しの現行型は、単にエッジを利かせただけで新しい提案がどこにもない。これだったらわざわざ大金はたいて買い直す必要はないというのが普通の庶民の考えだ。さらに追い打ちをかけるように、最近マイナーチェンジされた後期型はモワッとした目つきになって、一体どこの国のクルマかも分からなくなってしまった。
 ムルティプラについては、一部のコアな評論家などからは個性的だと評判がいいけれど、あれは所詮本国のタクシー用に作られた変形車種で、決して個人向けに数多くはけるもんじゃない。
 加えて日本には正規導入されていないスティーロやユリシズ、セイチェントもまた何とも無個性で「一体どうしちゃったの?」という感じなんである。



トドメは・・・
 しかしだ、しかし何と言ってもイケナイのは新しいパンダだろう。
 もともとはジンゴという名で作られたショウカーを、ルノーから「トゥインゴと紛らわしい」とクレームを付けられたことをきっかけに「じゃあ、パンダでいいか」ということになったらしいんだけど、それはちょっといかがなものか?
 いや、パンダについては日本では少々神格化されすぎているきらいはあるけれど、本国でもいまだに現役バリバリの歴史あるクルマには違いないんである。それが、どうやらベルトーネの案を元にしたという極めて没個性の多目的車が後継となっちゃあ、あんまりだ。もし初めからパンダの後継車ということだったら、デザインの依頼先を初め、もっと違ったクルマになっただろうことが容易に想像つくからなおさら惜しい。
 すでに発売された本国での売れ行きはまだ分からないけれど、まあ間違っても欧州カーオブザイヤーになるような代物じゃない。もちろん日本じゃ相手にもされないだろうし。

 いまの時代、外資を受け入れることは決しておかしなことじゃない。日産だってスバルだってスズキだって同じだ。問題は、そうやって会社の立て直しを図るときに、いかに魅力的な商品を作り出すかなんである。残念だけどいまのフィアットにはそれが欠けているのが本当に痛い。
 傘下のアルファロメオがピニンファリーナやベルトーネ、イタルデザインなどの外部工房を積極的に取り入れているから、もしかしたらフィアット自身もその方向なのかもしれない。ま、せっかくそういう有力なカロッツェリアがある国なんだから、この際妙なプライドは捨ててドンドン利用した方がいいのかもしれないと僕は思う。

(03/10/26 すぎもとたかよし)

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