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首の筋肉など体力的な問題、今年のマシンに乗っていないこと、つまりKERSも使ったことがない、規定でテスト走行もできない。
・・・てなマイナス方向のニュースが飛び交っているけど、まあハッキリ言ってそんなの関係ないってことでしょう。
何しろ、マッサの回復によっちゃあ1戦しか走らないかもしれないし、彼自身のチャンピオンシップにはまったく無関係。さらにチームのコンストラクターズポイントにしたって「もはやいまさら」な状況なんである。
チームにしてみれば、却ってライコネンより速かったりした方が気まずいことになるわけで、だから順位なんてどうでもいい話というわけで。じゃあ、一体何だと言えば、フェラーリチームへの注目とともに、今後のチケット売り上げとTV視聴率の劇的向上に他ならないのかな、と。いや、実際観たいでしょう、世界中のファンは。
それが証拠に、先のような憶測やらニュースが、バトンとベッテルの優勝争いという本来の最重要課題をも吹き飛ばしちゃったしね。どこぞの国の与党じゃないけど、いかにいまのドライバーが“小粒”ばっかりになっちゃったかってことなのかもしれない。
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根っからのファンにとっては「何をいまさら・・・」ってことだろうと思う。レギュラードライバーが抜けたんならリザーブドライバーを出せ、いないなら有望な新人を連れて来いと。それはまったく正論で、本来あるべき姿はそっちの方。チョット違うけど、テニスの伊達公子さんに賛否があったように。
けど、僕はこの話OKだ。たしかに本筋じゃないんだけど、今回に限ってはマッサ復帰までの数戦という特別な状況であって、そういうことならベストじゃなくてもベターな選択と言えるんじゃないか。少なくとも一時囁かれたアロンソ参戦なんていうことよりもずっといいと思う。
日本のファン的にはセナの「敵役」だった彼が最終的に大きな人気を得たのは、やっぱりレースに対する「こだわり」と「情熱」が圧倒的だったからだと思う。べつにいまの選手が皆ユルイってことじゃないけど、伊達さん同様、ある種の緊張感を現場に投げかけるという意味でも面白いんじゃないかな。
ま、弟のラルフのコメントがなくても、彼が走りたくてウズウズしていたのは何となく感じられていたけれどね。
(09/08/05 すぎもとたかよし)
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