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もうひと工夫あればなあ、と思う。
欧州に軸足をおいたスズキの小型車戦略は絶好調らしい。日本ではSX4が苦戦中だけど、コンパクトSUV流行の彼の地では、フィアット版と合わせて生産が追いつかないという話も聞く。で、スプラッシュだ。
こっちは「軸足」というより向こうで生産した輸入車そのものなんである。だから、TVCMでも欧州の街を走らせて「こいつは向こう生まれだぜ」と主張する。けれども、何かひとつもの足りない。
すでにスイフトとSX4があるのに、そこへまたしてもコンパクトカーだ。ちょっと背高だと言ってもそんなに大きな違いは感じない。オペルに供給したワゴンRソリオの後継を意識したであろうボディは、どうにもズングリしてピンと来ない。だから何かこう、もっと欧州生まれということを端的に表す何かが欲しいじゃないか。
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たとえばボディカラー。CMの青、緑、赤はカラフルだけど、他の3色は無彩色に近い。ドイツでは4色多い10色もあって、そのうち6色はカラフルな有彩色だ。これを持って来るだけでも違うけど、ホントなら日本用に追加したっていいくらいだと思う。黄色やピンクなどのパステルカラーなんか似合うだろうし。
インテリアも3パターンとは言え、大雑把には青っぽいか黒かのどっちか。どうせいくつかのパターンを設けるならもっと違う色があってもいいと思う。いや、もちろんカラーじゃなくてもいいんだけど、要はこいつ面白いゾ、違うゾという「何か」を与えたいんである。
まあ、日本で大ヒットしなくてもスズキ的にはそんなに困った話じゃないのかとは思うけれど、どうせ売るならやることやった方がいいでしょ。SX4もそうだけど、少ないラインナップの中に売れないクルマがあるというのは、イメージとしてもあんまりよくないしね。
(08/11/06 すぎもとたかよし)
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