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新型を持ち上げるために旧型をケナす。以前にも書いた評論家の常套手段だけれど、何とも分かりやすい記事がある。
それは5月20日発売のdriver誌。話題のレクサスLSハイブリッドの解説で、常連のM氏が書いているんだけど、これがスゴイ。
「3代目までのLSは、実を言えばメルセデスSクラスやBMW7シリーズに対して半歩退いていた・・・」
えー! って感じである。なんなんだよ「実を言えば」って。じゃあなに、これまでは実を言ってなかったってこと? つまり、読者をダマしてたってわけ?
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う〜ん、何しろ常套手段だからあんまり深く考えてないんだろうけど、これはスゴイというかマズイんじゃないかなあ。だって、自分がウソついてましたなんて急に言われてもねえ。
新型をホメたいという気持ちは分かるし、べつにそれ自体に問題はないんだけど、何て言うかもっと上手い表現は考えられないのかなあ。これってもう究極の手抜き原稿じゃない。
ま、500円玉ひとつで買えるお手軽雑誌なんだからこんなもんでしょ、っていう意見もあるかもしれないけど、僕はやっぱりおかしいと思うなあ。結局、こういう酷い記事が平気でまかり通ってしまう環境が日本の自動車評論の質を落としているんじゃないのかなあ、と。
(07/06/03 すぎもとたかよし)
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